「日本人は優しいと思っていた」…ベトナム人実習生が2年間暴行受ける 元従業員4人を書類送検

荷台の上に立っているのは、2019年から岡山市の建設会社で技能実習生として働いていたベトナム人の男性（41）。日本人の作業員とみられる人物に、ほうきのようなもので殴打されている。

　車内で撮影された映像には、ベトナム人実習生が右肩を殴られる様子も映っている。

日本人作業員　　「わかりました？材料持ってきて！」
ベトナム人実習生「ザイリョウモッテキテ……」
日本人作業員　　「それじゃねえよ！」

　約2年間にわたり複数の従業員から暴行を受け、肋骨3本を折られたこともあった。

ベトナム人実習生「安全な国だと思っていました。日本人は優しくて、働きやすいと思っていました。日本に来てから暴力を受けて、とてもつらくて大変でした」

　会社を辞めると、来日するためにかかった費用の返済やベトナムで暮らす家族への仕送りができなくなるため、我慢するしかなかったのだという。

　朝日新聞デジタルによると、この問題について岡山県警は建設会社の元従業員4人を暴行と傷害の疑いで書類送検していた。ただ、実習生と建設会社との間ではすでに示談が成立している。

　ベトナム人実習生は「円満に解決したので、今は処罰感情がない」と話している。