経済産業省、キャッシュレス決済比率の算出方法を変更すると発表。経産省「新指標で算出したら10%増えたの！」

キャッシュレス決済比率、30年に65%目指す　経産省が新指標

経済産業省は26日、クレジットカードなどのキャッシュレス決済比率の算出方法を2026年から変えると発表した。個人消費の実態に近づけるため持ち家に関する支出などを除外する。中小の飲食店や診療所などでの普及を促し、30年に65%とすることを目指す。

現在はクレジットカードや電子マネーなどを使った支払額を、家計と非営利団体の支出である「民間最終消費支出」で割って算出する。新指標は非営利団体の支出を除いた「家計最終消費支出」を分母に使い、持ち家にも家賃負担があるとみなす「帰属家賃」は差し引く。分子は変更しない。

新指標で算出した24年のキャッシュレス決済比率は51.7%で、これまでの算出法より10ポイ ントほど高くなる。経産省は新指標で30年に65%、将来は80%を目指す。国際比較のため現行の指標も引き続き使う。

中小飲食店や診療所はキャッシュレス決済の普及が遅れている。経産省の資料によると、24年時点で20床以上の病院のクレジットカード導入率は約65%であるのに対し、診療所では約36%にとどまった。

大阪・関西万博は会場内の決済手段を全面キャッシュレス化した。日本国際博覧会協会によると、万博内店舗のレジ処理1件は平均29秒と、一般の現金を扱う店舗より27秒短縮できた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA248XT0U5A221C2000000/