米国、AI向けデータセンター建設が爆発的増加、電力需要と電気料金が上昇、高環境負荷の石炭、ガス産業を押し上げ、気候対策を脅かす

米国ではデータセンター建設が異常な勢いで拡大しており、2025年時点で稼働中、建設中、計画中を合わせた容量は約80ギガワットと過去最高に達しています。この規模は最大で約6,000万世帯分の電力をまかなえる計算で、容量はわずか1年で倍増、2022年比では8倍という急増ぶりです。特に計画中のプロジェクトだけで約65ギガワットに達しており、これも過去最大です。こうした急拡大はAIの需要が背景にあり、今後のAI成長は「電力を確保できるか」が最大の制約要因になると指摘されています。
一方、米国の家庭向け電気料金は2024年5月比で平均6.5％上昇しており、これはAIデータセンターの爆発的な増加が始まる前の段階での値上がりです。規制が緩いままデータセンターが増え続ければ、電力需要がさらに跳ね上がり、環境負荷の高い石炭産業の延命、ガス産業拡大の口実となる可能性があります。
そのため、現在のAIブームは気候政策や電力インフラに深刻な影響を与えかねず、「エネルギーと環境の両立」が極めて重要な課題になりつつある、という強い問題提起となっています。
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